秩父 「大平山」(UD・A・C 山行報告)

■山行日;2021年6月20日(日)

■参加者;CL 森松 惠一郎、SL 山口 新二、飯田 芳弘、加藤 實、岡田 圭司、計5名(UD・A・C)

浦山ダム・さくら湖南岸、高圧鉄塔巡視路入口より登頂目指す大平山は、懐が深く展望が無い薮山で地味な山だ。地味イコール魅力の無い山と思われがちだが、果たしてそうなのか。

かつて蓮田のK氏が埼玉の百名山を選ぶなら、この山を外してならないと言い切り、大平山の魅力を絶賛していた。蓮田のK氏は確かに薮山愛好家で、その達人と言われた人物だ。多くの登山者は、花と展望と温泉と誰もが登る有名な山を好むと言われる。そういう山を否定するつもりはないが、それだけが魅力的な山なのか。

ではこの山域が月例山行のきっかけになったのは当会のM氏で、今年の1-2月に試登を行い登頂したことからだ。

6月20(日) 前夜さくら湖のほとりで雨の一夜を天幕で過ごし3:00起床で山支度をした。

雨から曇りへと天気は回復し、さくら湖南岸の高圧鉄塔巡視路を利用して5:04頃登り始めた。

2本目の新秩父線66号鉄塔迄は道が良いが、次第に深い樹林と深い落ち葉で覆われた踏み跡は方向が判断つき難く、道らしき踏み跡を探しながら急登を喘ぐ。栗山を過ぎ岩場の連続帯を慎重に登ると、樹林の合間に矢岳が滝雲に流れる光景で姿を現した。雲海の先に雨上がりの矢岳にカメラを向け数枚シャターを切った、長いこの尾根で樹林が開けるのはここだけだった。

さらにブナとミズナラの多い尾根を、大ドッケ・独標・1469m標高点と登り下りを繰り返して大平山に12:30頃たどり着く。さくら湖から7時間半で登頂を果たし、さらに体力と残り時間を相談してこの先の七跳山迄足を延ばした。七跳山頂で男性一人、尾根の戻りの標高点付近で先に行ってもらった女性1人の二人しか会わない、静かな山であったが無事にさくら湖迄17:20頃着くことができました。あそうそう、この山の魅力は、3月頃残雪の下に咲くある花がこの山の魅力としてもうひとつありました。花の名前と正確な場所は、自然保護の為内緒にしておきます。

写真・文 UD・A・C山口新二

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